しあわせをありがとう

2012/08/02

二年ほど前に、家の番をし続けいくれた犬が死亡しました。
犬小屋は、その後も置いておくだけで泥棒よけの役割を果たしてくれました。
そんな空き家状態の犬小屋に、何かの赤ちゃんが四匹産まれているのを家族が見つけました。
ピンク色した毛も生えていない生後、一~二日ほどのはじめて見る動物の赤ちゃんでした。
何の子供だろうと代わる代わるのぞきに行った直後に、白い猫が子供とともに引越ししました。
私は猫は好きではないのですが、出産の場所に我が家を選んでくれたことに満足でした。
出産は女性の命がけの大仕事、よく頑張ったねと心底から惜しみない声をかけておりました。
その後、しばらくして子猫を伴って見せに来たので、ご飯を準備してあげましたが、白い母猫は
「そんな施しを受ける覚えはありません」と、凛とした態度で決して食べ物を口にはしませんでした。
ノラ猫であることは間違いありませんが、卑しいところのない、キリッとした母猫に「自尊心を傷つけ
て、ごめんね」と詫びました。見ていると、子猫にも、また、我が家の家族にも優しいお母さんです。
四匹のうち一匹の白い子猫が特別弱く、自然の掟で母猫も見限ったようでした。娘が見かねて
その子猫を病院に連れて行って受診したところ、助かり家猫に迎え入れました。そんなある日、
大きな台風があって大荒れの戸の外に小さくニャーと、ふた声、母猫の声を聞きました。瞬時に、
食べ物に困っていることが脳裏に浮かびました。すぐ準備して「余計なことしてごめんね」と差し出したご飯を遠慮しいしい口をつけてくれました。なんと毅然としたお母さんだと感心したものでした。「これからは、ご飯だけは食べにおいで」そう声をかけてやりました。そのときから外猫ではありますが、時間になると姿を見せてくれます。私が出かけるときは車に乗り込むまで、じっと見守るかのようにそばに来て送ってくれます。外から戻ると、どこからか現れて迎えに来てくれます。その子猫の一匹で茶トラにチャーちゃんと名付けてかわいがった子がいました。先日、道に倒れているとの近所からの知らせに駆けつけてみたところ頭から血を流して硬くなっていました。 私の足に後ろ足を乗せて自分は前足で歩いて見せたりする甘えん坊くんだった。 一年足らずのチャーちゃんとの日々でしたが、とても楽しませてもらいました。 かわいいノラちゃんを、うちの子として思いをこめて旅立たせてあげましょう。  とても楽しませてもらいました。 しあわせな日々をありがとう・・・さようなら
 
追記、白い母猫には避妊手術を施しました。