大きな支えをありがとう
2012/04/08
以前に私は大病を患い、もし 再発したらあとは無いとの宣告を受けました。
この病の再発の可能性は高く、私は好きなことをしてその日を迎えるつもりでした。主人は気を遣ってくれて、「何でも欲しいものを言うように」と聞いてきましたので、犬が欲しいと申しました。ペット飼育不可の住まいです、叶うはずなどない望みです。
やるせない思いからの精一杯の反発だったのかも知れません。ところが、不思議な縁の糸が垂れてきたのです。 知り合いのブリーダ宅に可愛い仔犬が生まれて、その内の一匹が股関節脱臼で店頭には出せない(はずされた)仔犬です。 さらに、この知り合いの獣医さんがその仔の手術をしてくれて、誰か飼ってくれる人を待っている状態の柴犬との出逢いに結びつきました。 獣医さんから「散歩時はバスタオルにでも包んで連れ出し車で出かけ遊ばせてくればいい」とアドバイスをいただきました。とても賢い小さな家族をわが家に迎え日に日に自分の中では、この幸せを手放したくない、この犬といつもいられたらと、どんどん気持ちが前向きになっていくのが分かりました。このころ思春期でとんがっていた息子も犬がきてから変わりました。まるでカミソリを扱うような気を遣う子供がこんなに優しい子だったの・・・! と良い息子になりました。それでもたまに口論でもしたものなら犬が悲しい目をして間に割って入りガタガタ震えだしました。それを見たら感情むき出しでぶつかりあっている愚かさにハッと気付かせられることしばしば、一匹の柴犬が17年間で果たした役割の大きさに改めて感謝をこめてありがとうと―。